日本の水は軟水が多いといわれています。
輸入ミネラルウォーターはダイエットに効果的といわれています。
両者にはどんな違いがあるのでしょうか?
日本は水が豊富といわれています。
一方ヨーロツパではワインやビールより水の方が高いのが実情です。
日本の水は飲みやすいのに、ヨーロッパの水を飲んだら下痢したという人もいます。
この違いは水に含まれるミネラルの含有量といわれています。
軟水と硬水の違いは?
よく日本の水は軟水で海外の水は硬水と言われます。
この「軟水」と「硬水」の違いは
水1リットルの中に含まれるカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量です。
カルシウムとマグネシウムが多いほど、水の硬度が高く、軟水は逆にカルシウムとマグネシウムの含有量が少ないものをいいます。
硬度の算出方法や分類方法は国によって違います。
日本では
硬度=(カルシウム量mg/ℓ×2.5)+(マグネシウム量mg/ℓ)
としています。
軟水と硬水の違いは以下の通りです。
■ 軟水の特徴
口当たりが柔らかい、癖がなく飲みやすい
石鹸・洗剤の泡立ちがいい
■ 硬水の特徴
独特の味がする、癖があり好みが分かれる
石鹸・洗剤の泡が立ちにくい
沸騰させるとマグネシウムとカルシウムの含有量が減る
軟水と硬水ではこのような違いがあります。
日本の地域の水は軟水・硬水・鉱水のどれ?
日本の水は沖縄の一部地域を除けば
80%が軟水です。
一方ヨーロッパや北米は硬水が多く、特にヨーロッパの水は硬度が高い傾向があります。
この違いは国土の広さが関係しています。
天然水は雨や雪が地中に染み込み、地層を通してゴミや汚れなどを濾過しながら地中のミネラルを含んで湧き出します。
地層に浸透する時間が短いとミネラルの含有量が少ない軟水になり、地層に浸透する時間が長いとミネラルを多く含む硬水になります。
軟水と硬水の選び方~料理~
■ 軟水に合う料理
・素材の香りや旨味を引き出すので、素材を活かした料理に向いている
・ごはんがおいしく炊ける
・昆布やかつおだしの風味を引き出す
・味噌汁
※肉や魚は旨味も臭みも引き出してしまうので、臭みを抜く工夫が必要。
■ 硬水に合う料理
・灰汁をしっかり出したい料理に向いている
・灰汁が出やすいので肉の臭みを抑えて煮崩れしない
・スープストックや肉の煮込み料理に向いている
※スープストックは肉や骨を長時間煮込むことでゼラチン質が溶け出します。
硬水のカルシウムとマグネシウムがゼラチン質と結合して灰汁として浮くため、水分からミネラル成分を取り除くことができます。
※硬水に含まれるカルシウムとマグネシウムはたんぱく質、炭水化物、脂質と反応して食材食品を硬くする作用があります。
※カルシウムを多く含む硬水でごはんを炊くと、固くなってパラパラになる。
ちなみに軟水と硬水の中間の中硬水はお茶やコーヒーを淹れても風味を損ないません。
肉や魚の臭みを抽出せず、なおかつ硬水のように煮ても固くならないというメリットがあります。
鍋物など煮込み料理の他、パスタを茹でるのにも適しています。
軟水と硬水の選び方~飲料~
軟水はこまめに飲むことで体内の毒素を排出しやすくします。
肌のうるおいを保つ効果もあります。
喉の渇きを感じる前に、こまめに水分補給するといいでしょう。
味にクセがないので
日本茶
紅茶
ウイスキー
など
の味や香りを損なわずに楽しむことができます。
ただコーヒーを軟水で入れると苦みと香りが引き立ちます。
硬水の方はというとカルシウムやマグネシウムを多く含むため、カフェインやタンニンが溶けにくく、緑茶の成分をうまく抽出できません。
硬水で紅茶を入れるとミネラル分で色が濁ることがあります。
一方コーヒーを軟水入れるとと苦みと渋みがカルシウムと結びついてすっきりした味になるため、おすすめです。
妊産婦が飲むとカルシウムを補給できます。
ただし新生児は腎機能が弱いため、硬水を与えるのは避けてください。
ちなみに輸入ミネラルウォーターには
腎臓結石
リウマチ
泌尿器疾患
皮膚疾患
に効能があるといわれている銘柄があります。
その銘柄とは・・・
腎臓、泌尿器疾患 ⇒ コントレックス
腎臓結石、リウマチ ⇒ ヴィッテル
皮膚疾患 ⇒ アベンヌ
興味を持たれた方はぜひ一度調べてみてくださいね。
まとめ
水の硬度の違いは水が地層に染み込んでいた時間の長さに比例して高くなります。
国土の広い北米やヨーロッパで硬水が多いのはそうした理由によるものです。
日本では素材をいかした調理法が発達しました。
特に昆布だしや干しシイタケは軟水と相性がいいです。
逆にヨーロッパでは、蒸す、焼くなどあまり水を使わない調理が発達しました。
水の硬度はその土地の調理法や体調にも大きく影響しているといえます。